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経理採用が難しい理由|採用できない時の代替策と外注判断

2026/7/6

経理を採用できない状態が続くと、請求、支払、入金確認、給与連携、月次決算といった期限のある業務が既存担当者や経営者へ集中します。採用活動だけを続けている間にも、未処理と確認待ちは増えていきます。

必要なのは「採用できるまで耐える」ことではありません。まず業務を止めない暫定体制を作り、その後に、社員として持つべき仕事と、派遣・経理代行・BPOへ出せる仕事を分けます。

この記事では、経理採用が難しい理由を会社側から整理し、採用できない最初の90日をどう回すか、採用・派遣・外注をどう組み合わせるかを解説します。

経理採用が難しいときに最初に決めること

経理採用が難しい時の選択肢
図1: 経理採用が難しい時の選択肢

求人を出す前に、今回採用したいのが「作業者」「実務責任者」「管理責任者」のどれかを分けます。

必要な役割主な業務代替しやすさ
定型作業証憑整理、入力、請求書発行、消込、支払データ準備派遣・経理代行へ移しやすい
実務責任月次進行、残高確認、例外処理、税理士連携経験者採用、上位派遣、BPOが候補
管理責任支払承認、会計方針、資金繰り、経営報告原則として社内責任者が必要

三つを一人の求人へまとめると、必要経験が広くなり、採用難度と採用後の属人化が上がります。定型作業を先に切り出すと、採用すべき役割を絞れます。

経理を採用できない主な原因

求める経験が広すぎる

日次入力、請求・支払、給与、月次、年次決算、税務、資金繰り、システム導入まで一人に求める求人は、役割と待遇が釣り合いにくくなります。必須業務と入社後に習得できる業務を分けます。

現在の業務が整理されていない

月間件数、繁忙日、利用ツール、承認者が不明なままでは、採用後の負荷も引き継ぎ範囲も決められません。採用前の業務棚卸しは、求人票の具体化と暫定体制の両方に使えます。

一人経理を前提にしている

休暇時の代替がなく、入社直後から会社の支払・月次を一人で背負う求人はリスクが高く見えます。社内責任者、顧問税理士、外注先との分担を示す必要があります。

採用スピードと業務期限が合っていない

求人開始から入社・引き継ぎまでには時間がかかります。一方、請求や支払は今月も発生します。採用計画と当面の運用計画を別に持たなければなりません。

入社後の改善余地が見えない

紙とExcelの転記、過剰な手作業、口頭承認が残ったままでは、経験者を採用しても定着しにくくなります。採用前にすべてを自動化する必要はありませんが、改善責任者と優先順位は示します。

採用できない90日を回す計画

経理を採用できない会社の選択肢
経理を採用できない会社の選択肢

0〜7日: 支払・請求・給与を止めない

最初の1週間は改善より事業継続を優先します。

  • 次の30日間に発生する請求日、支払日、給与日、税金・社会保険の期限を一覧化する

  • 銀行、会計、請求、給与、共有フォルダの管理者と権限を確認する

  • 未処理の請求書、未入金、支払予定、経費申請を集める

  • 顧問税理士・社労士へ担当者不在と連絡窓口を伝える

  • 取引内容を確定する人、支払を承認する人、銀行で実行する人を決める

  • 不明な処理は推測せず、未確定一覧へ分ける

担当者が退職予定または不在の場合は、一人経理が退職するときの30日引き継ぎ計画も使ってください。引き継ぎ時間がほとんどない場合は、商用ページの緊急経理引き継ぎ支援で開始条件を確認できます。

8〜30日: 業務を棚卸しして暫定体制を作る

次に、業務を期限・件数・責任で分解します。

確認項目記録する内容
業務証憑整理、記帳、請求、支払、入金、給与連携、月次など
頻度・期限毎日、毎週、月末、翌月何営業日までか
件数仕訳、請求、支払、入金、経費、従業員の数
入力どの資料・システムから始まるか
成果物請求書、支払予定表、試算表、未処理一覧など
責任作成者、確認者、承認者、代替者

棚卸し後、定型作業は派遣または外注へ移し、社内責任者は承認、例外判断、資金管理へ集中します。採用活動は並行して継続できます。

31〜90日: 恒久体制を選ぶ

1〜2か月の実績から、実際の業務量と必要スキルを見直します。そのうえで、次のいずれかを選びます。

  • 社員を採用し、定型作業も含めて内製する

  • 社員は管理・改善を担い、定型作業を外注する

  • 社内責任者と外部BPOで経理を運用する

  • 短期の欠員は派遣で補い、その間に採用・標準化を進める

採用後もすべてを社員へ戻す必要はありません。外注後に安定した工程は外部へ残し、社員の役割を管理会計や改善へ寄せる方法があります。

採用・派遣・経理代行・BPOの違い

採用・派遣・経理代行の比較
図2: 採用・派遣・経理代行の比較
選択肢立ち上がり社内の管理負担日々の指示向いている状態
社員採用入社・教育まで必要採用後も必要できる長期的な社内責任者が必要
派遣候補者決定後に開始業務指示・管理が必要派遣先が行う社内に管理者がおり、作業人員が不足
個人業務委託契約範囲により比較的早い窓口・品質確認が必要直接の指揮命令は前提にしない限定業務を柔軟に任せたい
経理代行業務確認・移行後に開始資料提出・承認が必要窓口へ依頼する記帳・請求・支払など定型実務が不足
経理BPO初期設計に時間を要する責任者間の管理が必要業務単位で管理する属人化、月次遅延、手順不在も直したい

「最も安い方法」ではなく、社内に管理者がいるか、何日で開始する必要があるか、手順を変える必要があるかで選びます。依頼形態の詳細は経理外注の依頼先と進め方で解説しています。

採用前に外注しやすい業務

次の業務は、期限と成果物を定義しやすく、採用前に切り出しやすい領域です。

  • 証憑の回収状況管理とファイル整理

  • 会計ソフトへの記帳と明細照合

  • 売上請求書の作成・送付準備

  • 受領請求書の台帳登録と支払予定表作成

  • 入金消込と未収一覧の更新

  • 経費申請の一次確認と差し戻し

  • 月次締めチェックリストの進行

  • 税理士へ渡す資料と質問一覧の整理

一方、取引の妥当性、支払の最終承認、資金繰り、会計方針、税務判断は社内責任者や資格者へ残します。

経理求人を見直すチェックリスト

  • [ ] 採用する役割が作業・実務責任・管理責任のどれか明確

  • [ ] 必須経験と入社後に習得できる業務を分けている

  • [ ] 月間件数、繁忙日、利用ツールを説明できる

  • [ ] 入社後30日・60日・90日の期待役割がある

  • [ ] 顧問税理士、経営者、外注先との分担が明確

  • [ ] 休暇・退職時のバックアップがある

  • [ ] 紙・Excel・クラウドの改善方針を説明できる

  • [ ] 給与・勤務条件が役割と責任に合っている

求人票を改善しても応募がすぐ増えるとは限りません。しかし、役割を絞ることで候補者と会社の認識違いを減らし、採用後の引き継ぎも具体化できます。

経理採用と外注を併用する場合の役割分担

中小企業では、社員一人に経理全体を戻すより、次のように分ける方が継続しやすい場合があります。

社内経理責任者

  • 支払・資金・例外取引の承認

  • 会計方針と社内ルールの管理

  • 経営者への報告と予実管理

  • 外注先、税理士、社労士の窓口

外部経理チーム

  • 証憑整理、記帳、請求、支払準備、入金消込

  • 未処理・差異一覧の作成

  • 月次チェックリストの進行

  • 手順書と処理履歴の更新

顧問税理士

  • 税務相談、税務判断、申告

  • 決算・申告に必要なレビュー

  • 税制対応に関する助言

この分担なら、社員の退職時にも定型業務を外部に残し、管理責任の引き継ぎへ集中できます。

すでに退職日が決まっている場合は、採用計画より先に一人経理が退職する場合の30日引き継ぎ計画で期限業務を守ります。派遣で補う場合は経理派遣と経理代行の選び方も確認してください。

よくある質問

経理を採用できない間、最初に外注すべき業務は何ですか?

期限が明確で、止まると取引先や従業員に影響する業務からです。請求書発行、受領請求書の管理、支払予定表、記帳、入金消込を優先し、支払の最終承認は社内に残します。

採用活動を止めて外注へ切り替えるべきですか?

二者択一ではありません。採用を続けながら、定型作業を暫定的または恒久的に外注できます。1〜2か月の実績から、採用すべき役割と必要スキルを見直してください。

経理経験者が社内にいなくても外注できますか?

可能ですが、取引内容と支払を承認する社内責任者は必要です。外注先が作業と未処理一覧を管理し、社内責任者が判断、顧問税理士が税務を担う分担を設計します。

派遣と経理代行はどちらが早く始められますか?

候補者や業務範囲によるため一律ではありません。社内に作業指示できる人がいるなら派遣、管理者が不足し業務単位で任せたいなら経理代行・BPOを比較します。緊急時は、開始までの必要資料と引き継ぎ期間を各社へ確認してください。

まとめ

経理採用が難しいときは、採用できるまで既存担当者が抱えるのではなく、最初の7日で期限と権限を守り、30日で業務を棚卸しし、90日で恒久体制を決めます。

社員採用は社内責任者を確保する手段、派遣は社内指示のもとで人員を補う手段、経理代行・BPOは業務単位で外部運用する手段です。必要な役割を分ければ、採用と外注を併用できます。

福岡で経理採用が進まず、請求・支払・月次を止めない暫定体制を作りたい方は、直近30日の期限と業務件数をもとにご相談ください。

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