経理代行の料金相場|業務別の費用目安と見積もりの見方
経理代行の相場を調べると、月額の安さに目が向きがちです。しかし、同じ「経理代行」でも、領収書や請求書から仕訳を入力するだけなのか、請求・支払・入金管理や給与計算、月次締めまで任せるのかで、必要な作業量も責任範囲も変わります。料金は金額だけでなく、「何が含まれ、何が社内に残るか」とセットで見ることが重要です。
公開されている相場記事では、記帳のみは月数千円〜数万円、月次経理まで含む場合は数万円〜十数万円、バックオフィスを包括的に任せる場合は十数万円〜数十万円が目安として示されています。
これは特定サービスの価格ではなく、業務範囲や件数によって動く業界目安です。安い料金表ほど、初期費用、件数超過、追加オプション、最低契約期間も確認しなければ、実際の支払額を比較できません。
本記事では、経理代行の料金相場と見積もりの読み方に焦点を当てます。依頼先そのものの比較や選定基準とは切り分け、記帳・給与・月次の違い、料金体系、追加費用、見積もり前の確認事項を順に整理します。自社に必要な範囲を明確にし、同じ条件で見積もりを比べるためにお役立てください。
経理代行の料金相場は「どこまで任せるか」で変わる

「経理代行の相場はいくらですか」という質問に、ひとつの数字で答えることはできません。
同じ「経理代行」という言葉でも、仕訳の入力だけを任せる契約と、請求書の発行や支払の管理、給与計算まで含めた契約とでは、業者側の作業量がまったく違うからです。
公開されている相場記事を見ても、記帳のみなら月数千円から数万円、月次経理まで含めると月数万円から十数万円、包括的に任せると十数万円から数十万円と、範囲によって桁が変わる書き方になっています。
まず自社がどの範囲を任せたいのかを決め、そのうえで相場を読む必要があります。ここからは、任せる範囲を三段階に分けて見ていきます。
記帳のみを任せる場合
記帳のみの依頼では、領収書、請求書、通帳明細などをもとに会計ソフトへ仕訳を入力する作業が中心です。公開されている相場記事の目安は月数千円〜数万円ですが、料金を左右するのは仕訳数だけではありません。証憑を誰が回収・整理するか、勘定科目の判断に必要な情報を誰が補うか、修正回数や納品期限をどこまで求めるかも確認します。
注意したいのは、記帳を外注しても請求書の発行、支払の承認・実行、売掛金の入金確認、経費精算の承認などは通常そのまま社内に残ることです。「経理を任せたつもりなのに手間が減らない」というずれは、ここから生じます。
判断の基準は、入力作業だけが負担なら記帳のみ、毎月の残高確認や未収・未払の管理まで負担なら月次経理を含む範囲です。見積もりでは、入力対象、証憑整理、質問対応、月次チェックの有無を別々に記載してもらうと比較しやすくなります。
記帳から月次経理まで任せる場合
記帳に加えて、月次の試算表作成や残高照合、経費精算のとりまとめまで任せる契約です。公開されている相場記事では、月数万円から十数万円程度が目安として示されることが多く、記帳のみの契約と比べて上がる分は、「毎月決まった期日までに数字を締める」責任を業者側が負うことへの対価と考えると分かりやすいです。
この段階で確認したいのは、月次の締め日がいつになるかです。翌月10営業日以内に試算表が出るのか、月末近くになるのかで、経営判断に使える数字かどうかが変わります。締めが早い契約は、証憑の提出期限も早く設定されるため、社内でレシートや請求書を集める体制が追いつくかも合わせて見ておく必要があります。
もうひとつの分岐は、請求・支払・入金管理が含まれているかどうかです。「月次経理」という言葉の範囲は業者ごとに違い、試算表を作るだけの契約もあれば、売掛金の入金確認や支払予定表の作成まで含む契約もあります。
記帳と月次だけを任せた場合、請求書の発行や振込の実行、入金の突き合わせは社内に残ります。見積もりの段階で、どの作業が社内に残るのかを業務単位で書き出してもらうと、月額の差の理由が見えてきます。
請求・支払・給与計算まで包括して任せる場合
請求、支払、入金管理、経費精算、給与計算まで含めると、経理代行は単なる入力作業ではなく、日々のバックオフィス運用になります。公開されている相場記事では、こうした包括的な委託は月十数万円〜数十万円が目安です。ただし、金額は従業員数、請求・振込件数、承認段階、利用ツール、締め日によって大きく変わります。
見積もり前には、①誰が請求データを作るか、②誰が支払を承認し実行するか、③入金遅延を誰が追うか、④勤怠確定と給与計算の境界、⑤月次報告の期限と形式を決めます。特に、振込の実行や最終承認まで外部へ移せるとは限りません。権限管理や不正防止のため、社内承認を残す設計も必要です。
包括プランを選ぶ基準は、作業数の多さだけではなく、複数業務の受け渡しを一本化したいかです。税務申告や社会保険手続きが必要なら、税理士・社労士との分担も同じ業務表に落とし込み、基本料金と専門家報酬を分けて確認します。
記帳代行の相場|仕訳数別の料金の見方
記帳代行の料金は、月間の仕訳数を基準に示されることが多い一方、同じ100仕訳でも作業負荷が同じとは限りません。証憑が整理済みか、複数税率や部門管理があるか、会計ソフトへ自動連携できるかで工数が変わるためです。料金表を見るときは、件数の数え方と標準作業の範囲を先にそろえましょう。取引の中身まで確認することが欠かせません。
仕訳数(取引量)で単価が変わる仕組み
記帳代行の料金表は、多くの業者が「月間仕訳数」を軸に段階を設けています。仕訳数とは、売上・仕入・経費・振替など、会計帳簿に一行として記録される取引の件数です。公開されている相場記事では、月100仕訳程度までを最も安い区分とし、以降は件数が増えるごとに区分が上がり、それぞれ月数千円から数万円の範囲で示されることが一般的です。
仕訳数で価格が決まる理由は、記帳代行の作業時間が入力件数にほぼ比例するからです。ただし、ここで注意したいのは「仕訳数」の数え方が業者によって違う点です。銀行口座の入出金1件を1仕訳と数える業者もあれば、複合仕訳を行数で数える業者もあります。クレジットカードの明細を1明細1仕訳とするか、月次でまとめるかによっても件数は変わります。
自社の仕訳数を把握していない場合は、会計ソフトの仕訳帳を直近3か月分開いて、月ごとの行数を確認しておくと見積もりの精度が上がります。
手元に帳簿がないなら、通帳の入出金件数とカード明細の件数、現金で支払った経費の枚数を合計すると、おおまかな目安になります。
区分の境目に近い件数の場合は、超過したときに上の区分へ自動的に移るのか、超過分だけ従量で加算されるのかも確認しておく必要があります。
税理士事務所・記帳代行業者・フリーランスで違う料金表の見方
税理士事務所、記帳代行業者、フリーランスでは、同じ記帳料金でも含まれる役割が異なります。税理士事務所は記帳から税務相談・申告まで連携しやすい一方、記帳代行業者は日常処理や業務設計を中心にする場合があります。フリーランスは担当者と直接やり取りしやすい反面、繁忙時の代替体制や情報管理方法を個別に確かめる必要があります。肩書きだけで優劣は決められません。
比較時は、①仕訳入力、②証憑整理、③残高照合、④月次報告、⑤税務・労務の専門業務を横並びにします。さらに、月間件数の上限、超過単価、修正対応、担当者不在時の体制、データ保管方法も確認します。顧問税理士がいる会社は、記帳だけを別の代行先へ依頼し、顧問税理士は変えずに申告を継続する分担も可能です。
安いかどうかは表示月額ではなく、必要業務をすべて含めた年額と社内に残る作業で判断します。税理士報酬が別なら、その金額も合算して比べることが必要です。
消費税区分・証憑の整理状態で上下する要因
同じ仕訳数でも、料金が上下する要因が二つあります。ひとつは消費税の処理です。
免税事業者であれば消費税区分の判定は不要ですが、課税事業者、とくに本則課税を選択している場合は、仕訳ごとに課税・非課税・不課税・軽減税率の判定が必要になります。
インボイス制度の開始以降は、取引先が適格請求書発行事業者かどうかの確認も加わり、この判定作業が仕訳単価に上乗せされる料金表が増えています。簡易課税か本則課税か、免税か課税かは、見積もり依頼時に最初に伝えておきたい情報です。
もうひとつは証憑の整理状態です。レシートや請求書が月別・種類別に整理されている場合と、封筒にまとめて入った状態で渡す場合とでは、業者側の仕分け時間が大きく違います。多くの業者は「整理済み」を前提に料金表を作っており、未整理の場合は整理代行として別料金を設定しているか、単価を上げる形で対応しています。
確認したいのは、証憑の受け渡し方法と、その方法に対応する料金かどうかです。紙で郵送するのか、スキャンしてクラウドにアップロードするのか、会計ソフトの自動連携で銀行・カード明細を取り込むのかによって、業者側の作業も社内の手間も変わります。自社の現状を正直に伝えたうえで、「この状態なら追加料金はかかりますか」と聞くのが確実です。
給与計算代行の相場|従業員数と人数単価の見方

給与計算の代行は、記帳代行とは料金の決まり方が違います。仕訳数ではなく従業員数が基準になり、公開されている相場記事では、基本料金に1人あたりの単価を掛けた金額が月額の目安として示されることが多いです。
ただし、月々の給与計算だけを見て安いと判断すると、賞与計算や年末調整、入退社時の手続きが別料金になっていて、年間で見ると想定より膨らむことがあります。
ここでは、料金構造の基本と、別料金になりやすい業務がなぜ切り離されているのかを順に見ていきます。
基本料金+人数単価という料金構造
給与計算代行は、「毎月の基本料金+従業員1人あたりの単価」で構成されることが一般的です。基本料金にはシステム管理や定例処理、人数単価には各従業員の勤怠集計、支給・控除計算、明細作成などが対応します。ただし、料金表上の「1人」が在籍者、給与支給者、計算対象者のどれを指すかは事業者ごとに異なるため、休職者や役員、退職者の扱いまで確認が必要です。
人数だけでなく、勤務形態の複雑さも費用に影響します。正社員のみで勤怠が確定済みなら処理は比較的単純ですが、時給者、変形労働制、複数拠点、手当の個別計算、頻繁な入退社があると確認工数が増えます。見積もりでは、①勤怠を誰が締めるか、②不備を誰が修正するか、③給与振込データを作るか、④明細をどう配付するか、⑤入退社処理を含むかを分けましょう。
将来の採用計画も伝え、現在人数と増員後の月額を両方出してもらうと、人数増加による予算の変化を読みやすくなります。
年末調整・社会保険手続きが別料金になりやすい理由
給与計算代行の見積もりで、月額とは別に「年末調整 1人あたり○円」「入社・退社手続き 1件あたり○円」と書かれていることが多いのには、業務の性質上の理由があります。
年末調整は、毎月の給与計算とは作業の中身が違います。従業員から扶養控除等申告書や保険料控除証明書を集め、年税額を計算して過不足を精算し、源泉徴収票と法定調書を作成します。11月から翌年1月に集中する作業であり、月額に含めると閑散期の料金が割高になるため、多くの業者が別建てにしています。
社会保険の手続きについては、法律上の線引きが関係します。健康保険・厚生年金・雇用保険の資格取得届や喪失届、算定基礎届、労働保険の年度更新などの書類作成と提出代行は、社会保険労務士の独占業務です。社労士資格を持たない経理代行業者はこれらを請け負えないため、提携先の社労士事務所を紹介するか、見積もりの対象外として扱います。
確認したいのは、見積もりに書かれた「社会保険手続き」を誰が行うのかです。社労士が対応するなら、その費用は社労士事務所への報酬として別途発生します。年末調整も、計算までを給与計算の業者が行い、税務署への提出は税理士が担う分担になることがあるため、どこまでが見積もりの範囲かを業務単位で聞いておく必要があります。
経理代行の主な料金体系
経理代行の料金体系は、処理量に連動する従量制、一定範囲を毎月任せる固定制、必要な時期だけ使うスポット制に大別できます。どれが有利かは、取引量の安定性と依頼範囲で決まります。月額の見た目だけで選ばず、閑散月・通常月・繁忙月の総額を試算して比べることが大切です。契約後の予算変動も十分に具体的に見通せます。
仕訳数や処理件数に応じる従量制
従量制は、月間の仕訳数や請求書の発行枚数、給与計算の人数など、処理した件数に単価を掛けて月額が決まる料金体系です。記帳代行で最も多く採用されており、公開されている相場記事の「月○仕訳まで○円」という区分表は、従量制を段階化したものです。
従量制が向いているのは、取引量が少ない、または月ごとの変動が小さい事業者です。仕訳数が月数十件程度で安定していれば、固定制よりも安く収まることが多く、業務量に応じた支払いになるため納得感もあります。
一方で注意したいのは、繁忙期に件数が跳ねる事業や、これから取引量が増えていく段階の会社です。区分の上限を超えたときの扱いは二通りあります。ひとつは上の区分にそのまま移る方式で、1件超えただけで月額が段階的に上がります。もうひとつは超過分に単価を掛けて加算する方式で、超過単価が区分内の単価より高く設定されていることが少なくありません。
見積もりを取る際は、直近1年の月別仕訳数を出し、最も多い月と最も少ない月の両方で月額を計算してもらうと、年間の支払い総額が見えます。また、請求書発行や支払処理も件数課金の対象になっているかを確認してください。従量制で記帳だけを任せた場合、請求・支払・入金管理は件数に含まれず社内に残る、という契約もあります。
業務範囲を決める月額固定制
月額固定制は、記帳、請求管理、支払準備、月次締めなど、あらかじめ定めた業務範囲を一定額で依頼する方式です。取引量が毎月大きく変わらず、継続的に同じ業務を任せたい会社は予算を立てやすくなります。一方、「固定」と書かれていても無制限とは限りません。仕訳数、請求書数、従業員数、質問回数などに上限が設けられ、超過分が追加請求されることがあります。
確認項目は、①基本料金に含む業務、②各件数の上限、③超過時の単価、④業務追加の手続き、⑤契約見直しの時期です。たとえば記帳が固定料金でも、証憑整理、振込データ作成、給与計算、月次レポートがオプションなら、希望する運用の総額は変わります。
判断の目安は、依頼内容を毎月安定して定義できるなら固定制、件数変動が大きく作業範囲も限定的なら従量制です。繁忙月だけ上限を超える会社は、通常月の固定料金に年間の超過見込みを加えて比較すると実態に近づきます。
繁忙期や移行時に使うスポット制
スポット制は、月額契約を結ばず、必要な業務を単発で依頼する料金体系です。決算前に溜まった記帳をまとめて処理してもらう、年末調整だけを依頼する、会計ソフトの移行作業だけを手伝ってもらう、といった使い方が典型です。
料金は業務内容と作業量ごとの見積もりになるため、公開されている相場記事でも「案件ごとに要見積もり」とされることが多く、月額契約より単価は高めに設定される傾向があります。
スポット制が合うのは、経理業務の大半は社内で回っていて、特定の時期や作業だけ手が足りない事業者です。月額契約を結ぶ前に、その業者の作業品質や連絡の取り方を試す目的で使う方法もあります。
確認したいのは、スポット依頼の成果物がその後どう引き継がれるかです。決算前の記帳だけを依頼した場合、翌期の帳簿を誰が続けるのかが決まっていないと、翌年もまた溜まった状態から始まります。また、作成された仕訳データが自社の会計ソフトにそのまま取り込める形式で納品されるか、業者側のソフトに入力されたままになるかで、後の扱いやすさが変わります。
判断の分岐としては、同じ業務を年に3回以上スポットで頼むことが見込まれるなら、月額契約の見積もりも並べて比較する価値があります。スポット単価の合計が月額契約の年額に近づくケースは少なくありません。
個人事業主・小規模会社・成長企業で異なる相場の見方

経理代行の相場は、事業の形態や規模によって見るべきポイントが変わります。個人事業主であれば記帳の量と確定申告をどう扱うかが中心になり、従業員数名の会社なら月次の数字をどこまで求めるかで料金の幅が決まります。
取引量や人数が増えていく段階の会社では、今の月額より、増えたときにどう課金されるかのほうが重要です。ここでは三つの段階に分けて、それぞれで見積もりのどこを読めばよいかを整理します。
自社が今どの段階にいて、1〜2年後にどこへ向かうのかを意識しながら読み進めてください。
個人事業主・フリーランスは記帳量と申告業務を分けて考える
個人事業主・フリーランスは、日常の記帳と確定申告を分けて考えると見積もりを整理しやすくなります。記帳は領収書や通帳明細から取引を入力・整理する業務ですが、申告書の作成や税務相談は税理士が担う専門業務です。記帳代行の安い月額だけを見て契約すると、申告時の税理士報酬が別途必要になり、年間総額が想定を超えることがあります。
まず、①月間の取引件数、②事業用口座・カードの数、③現金取引の量、④証憑の提出方法、⑤申告を依頼する税理士の有無を整理します。取引が少なく、自分で証憑を整理できるなら記帳のみが合いやすいでしょう。売上区分が多い、消費税の判定が複雑、月ごとの利益を早く把握したい場合は、残高確認や月次報告まで含める方が目的に合います。
顧問税理士がすでにいる場合でも、税理士を変えずに記帳部分だけ別の代行先へ切り出せます。その際は、会計データの形式、共有頻度、決算前の修正窓口を三者で決めておくことが重要です。
小規模会社は月次経理まで含めるかを決める
従業員が数名規模で、代表者や事務担当が経理を兼務している会社では、記帳だけを外に出すか、月次経理まで任せるかが最初の分岐になります。公開されている相場記事では、記帳のみなら月数千円から数万円、月次経理まで含めると月数万円から十数万円が目安とされ、この差をどう考えるかが判断の中心です。
記帳のみを選ぶと、仕訳の入力は業者が行いますが、請求書の発行、支払の実行、入金の確認は社内に残ります。月次の試算表も会計ソフトから自分で出す形になります。兼務している担当者に月に数日分の余裕があり、数字を読む知識もあるなら、この形で十分に回ります。
月次経理まで含める場合は、毎月決まった日に試算表が届き、未回収の売掛金や支払漏れの有無を業者側が確認して報告してくれます。月額は上がりますが、資金繰りの判断が早くなります。
判断の目安は、月次の数字を見て何かを決めているか、です。数字は決算のときに税理士から聞けば十分、という段階なら記帳のみで足ります。借入の返済計画や採用、値上げの検討を毎月の数字で行いたいなら、月次経理まで含める価値があります。
なお、顧問税理士がすでにいる場合、経理代行を入れても税理士を変える必要はなく、記帳と月次を代行業者、申告と税務相談を税理士という分担で進められます。
取引量や従業員数が増える会社は超過条件を確認する
成長企業では、現在の料金よりも、取引量や従業員数が増えたときの料金カーブを確認することが重要です。契約時は低い基本料金でも、仕訳、請求書、振込、経費精算、給与計算の件数が上限を超えるたびに追加課金されると、数か月後には別のプランの方が割安になる場合があります。採用や拠点追加、新規事業の予定も見積条件に含めましょう。
確認する数字は、①直近3か月の平均件数、②最も多い月の件数、③今後半年〜1年の見込み、④各上限を超えた場合の単価、⑤上位プランへ切り替わる条件です。あわせて、担当者の増員可否、月次締めの期限を維持できる処理能力、利用ツールの追加費用も聞きます。
比較には、現状・増加後・繁忙月の3パターンで月額を試算してもらう方法が有効です。超過単価だけでなく、一定件数を超えると基本料金そのものが変わるのかも確認します。事業が伸びたときに再移行が必要になる契約は、移行費用と業務停止リスクまで含めて判断します。
月額以外にかかる費用|初期費用・超過課金・繁忙期
料金表の月額が安く見えても、初期設定、データ移行、件数超過、追加オプション、繁忙期対応を加えると年間総額は変わります。特に初年度は、平常月にはない費用が集中しやすい時期です。見積書は「毎月」「一回限り」「条件発生時」の3区分に分け、いつ・何をすると課金されるかを確認しましょう。隠れた条件も漏れなく拾えます。
初期費用・移行費用の内訳
月額の見積もりが安く見えても、契約時に初期費用がかかる場合があります。公開されている相場記事では月額の1〜2か月分程度が目安として示されることが多いですが、無料の業者もあれば、移行作業の内容次第で大きく膨らむ場合もあります。何の作業に対する費用なのかを分解して確認する必要があります。
初期費用に含まれることが多い作業は三つです。ひとつは現状のヒアリングと業務フローの設計で、証憑の受け渡しや月次の締め日を決めます。二つめは会計ソフトの設定や移行で、データ移行、勘定科目の整理、銀行やカードの自動連携の設定が入ります。三つめは過去分の記帳や修正で、期首から契約月までの未処理分をまとめて処理する費用です。
確認したい分岐は、自社がすでに使っている会計ソフトをそのまま使えるかどうかです。業者の指定ソフトへの移行が前提の場合、移行費用に加えて、社内で操作を覚え直す時間もかかります。現在のソフトのまま契約できる業者なら、初期費用は設計と設定の分だけで収まる可能性があります。
また、初期費用が「無料」の場合は、月額に上乗せされているか、最低契約期間が長めに設定されているかで回収する設計になっていることがあります。初期費用と最低契約期間、月額の三つを合わせて、契約期間全体の総額で比較するのが確実です。
従量超過・オプション追加時の課金
従量超過は、基本プランに含まれる仕訳数、請求書数、振込件数、従業員数などを超えたときの追加料金です。オプションは、証憑整理、請求書発行、入金消込、経費精算、給与計算、特急対応など、標準範囲外の業務に設定されます。安い基本料金でも、日常的に上限を超える、または必須業務がすべてオプションなら、総額は高くなります。
見積もりでは、①何を1件と数えるか、②上限をどの期間で判定するか、③超過単価、④段階的なプラン変更の有無、⑤事前通知の方法を確認します。たとえば複合仕訳を1件とするか明細ごとに数えるかで、同じ取引量でも請求件数は変わります。修正仕訳や再処理も件数に含むか聞いておきましょう。
判断は、直近3〜6か月の実績を料金表に当てはめ、通常月と繁忙月の年額を試算して行います。最低料金や最低契約期間も加え、単月の表示価格ではなく契約期間全体の支払額で比較することが大切です。
決算期・年末調整など繁忙期の割増
経理代行の月額は、通常月の作業量を前提に決まっています。一方で、決算月の前後や年末調整の時期、法定調書の提出期限がある1月は、業務量が通常月の数倍になります。この差の扱いは業者によって異なり、月額に均して含める方式と、繁忙期の作業を別料金にする方式の二通りがあります。
別料金方式の場合、見積書には「決算補助 ○円」「年末調整 1人あたり○円」といった項目が並びます。月額だけで比較すると別料金方式の業者が安く見えますが、年間総額では逆転することがあるため、年額に換算して比べる必要があります。
確認したいのは、まず「決算補助」の範囲です。決算整理仕訳の作成や固定資産台帳の更新、税理士への資料引き渡しまで含まれるのか、試算表を出すところまでで決算整理は税理士側の作業になるのかを聞いてください。
税務申告書の作成と提出は税理士の独占業務なので、見積もりに「申告」が含まれている場合は、その業者が税理士事務所か、提携税理士が対応する体制かを確認する必要があります。
次に、繁忙期の納期です。通常月は翌月10営業日で月次が締まる契約でも、決算月は業者側も混み合うため、締めが遅れる条件がついていることがあります。決算月に金融機関への提出書類が必要な会社は、この時期の納期を契約前に確認しておくと安心です。
年額換算で見る自社雇用との比較
経理代行の月額が高いか安いかは、月額だけを眺めていても判断できません。比較対象になるのは、経理担当者を1人雇った場合の年間コストと、外注しても社内に残る作業の人件費です。
求人票に載る月給は、雇用にかかる費用の一部にすぎず、社会保険料の会社負担分、採用にかかる費用、教育期間の生産性の低さ、退職や休職のリスクまで含めて初めて年額の実像が見えてきます。
一方で、外注すれば経理の手間がゼロになるわけでもありません。ここでは、雇用側に隠れているコストと、外注側に残るコストを順に整理し、年額で並べて比べる見方を示します。
経理担当者を雇う場合の見えていないコスト
自社で経理担当者を雇う場合のコストは、給与だけではありません。会社負担の社会保険料、採用費、求人対応、教育・引き継ぎ、PCや会計ソフト、作業場所、福利厚生などが加わります。さらに、一人担当では休職・退職時の業務継続や、チェック機能の不足もリスクになります。外注との比較では、双方を同じ年額と業務範囲にそろえる必要があります。
比較表には、①給与・賞与、②会社負担の法定福利費、③採用・教育費、④システム・設備費、⑤管理者の確認時間を入れます。外注側には、月額に加えて初期費用、超過課金、オプション、専門家報酬を含めます。そのうえで、請求、支払、月次締めなど、どこまで処理できるかを横並びにします。
金額だけでなく、繁忙期に処理量を増やせるか、担当者不在時も締め日を守れるか、社内に知識を残したいかも判断材料です。自社雇用と外注の二択ではなく、承認と判断は社内、定型処理は外注という分担も検討できます。
外注しても社内に残る確認業務のコスト
経理代行に業務を出しても、社内の作業がゼロになるわけではありません。年額で比較するときは、外注費に加えて、社内に残る作業の時間を人件費に換算して足す必要があります。ここを見落とすと、「外注したのに楽になっていない」という感覚だけが残ります。
社内に残りやすい作業は四つです。証憑の収集と提出、「この振込は何の支払いですか」といった業者からの照会への回答、届いた試算表の数字が実態と合っているかの確認、そして業者の範囲外の業務です。記帳のみの契約なら、請求書の発行、支払の実行、入金の突き合わせがそのまま残ります。
これらを減らす方法は、契約前の設計にあります。銀行口座やカードを会計ソフトに自動連携しておけば、証憑の提出と照会の多くはなくなります。取引先ごとの摘要のルールを業者と共有しておくと質問の回数が減ります。請求・支払・入金管理まで任せる契約にすれば、社内に残るのは承認と確認だけになります。
判断の分岐は、月に何時間が社内に残るかを見積もりの段階で業者に聞くことです。誠実な業者であれば、「この契約範囲だと御社側で月○時間程度の作業が残ります」と答えられます。その時間に担当者の時給を掛けた額を外注費に足したものが、実際の年間コストです。
安い見積もりで失敗しないための読み方
安い見積もりを適切に評価するには、基本料金の数字よりも適用条件を読みます。業務の一部が別料金だったり、上限超過が頻発したり、最低契約期間が長かったりすれば、期待した節約にはなりません。専門家だけが扱える業務の分担や、解約時のデータ返却まで含めて契約条件を確かめる必要があります。更新時の料金改定条件も確認しましょう。
基本料金に含まれる業務と別料金の業務を確認する
安い見積もりの多くは、基本料金の範囲を狭く設定し、それ以外をオプションとして積み上げる構造になっています。それ自体が不誠実というわけではありませんが、月額だけを見て契約すると、実際の請求額が想定を超えます。見積書を受け取ったら、まず基本料金に含まれる業務を業務単位で書き出してもらってください。
確認したい項目は次のとおりです。記帳は、仕訳の入力だけか、証憑の整理や消費税区分の判定も含むか。月次は、試算表の作成までか、残高照合まで含むか。請求は、請求書の作成だけか、送付や入金確認、督促まで含むか。支払は、支払予定表の作成だけか、振込データの作成まで含むか。給与は、月次の計算だけか、賞与や年末調整も含むか。
次に、別料金の項目の単価と発生条件を確認します。「超過仕訳 1件○円」のような項目は月によって変動するため、直近1年の実績で年額を試算してもらうのが確実です。
含まれる業務のリストが出てこない業者や、「ご相談に応じて」という表現が多い見積もりは、契約後に追加料金が発生しやすい傾向があります。逆に、含まれない業務を明記している見積もりは、一見高く見えても総額の予測が立ちます。安さの理由が「範囲が狭いから」なのか「効率化されているから」なのかを見分けるのが、この段階の目的です。
税理士法・社労士法の独占業務が見積もりに混在していないか
経理代行の見積もりでは、日常の経理作業と、税理士・社労士が担う専門業務を区別する必要があります。仕訳入力、証憑整理、請求管理などと、税務相談・税務申告、社会保険や労働保険の手続きなどが一つの表に並んでいると、誰がどの資格と契約に基づいて担当するのか分かりにくくなります。「一式」という記載だけで判断せず、担当主体と報酬を確認しましょう。
見積書には、①代行会社が行う業務、②税理士が行う業務、③社労士が行う業務、④自社に残る承認・情報提供、⑤それぞれの料金と請求元を分けて記載してもらいます。外部の専門家へ再委託する場合は、連携方法、追加料金、質問窓口、責任範囲も確認します。
顧問税理士がいる会社は、変更が必須とは限りません。既存の顧問税理士を維持し、日常経理だけを代行会社へ任せる設計もできます。その場合は、月次データの受け渡し期限、修正依頼の経路、決算時の資料形式を事前に合意しておくと、二重作業を防げます。
最低契約期間・解約・データ返却の条件
月額や初期費用と同じくらい、契約を終えるときの条件を確認しておく必要があります。安い月額の見積もりに、長めの最低契約期間や途中解約時の違約金が組み合わされていることがあるからです。
最低契約期間については、期間の長さと、期間内に解約した場合の扱いを確認します。残期間分の月額を一括で請求するのか、定額の違約金なのかは、契約書の解約条項に書かれています。自動更新の有無と更新拒絶の申し出期限もあわせて見てください。「更新の1か月前までに書面で通知」という条件を見落として、意図せず1年延長されるケースがあります。
データの返却については、契約終了時に何がどの形式で戻ってくるかが重要です。自社名義の会計ソフトに入っているなら、契約が終わってもデータは手元に残ります。業者名義のソフトで処理されている場合は、解約後に閲覧できなくなる、または出力に手数料がかかることがあります。返却されるものの一覧と形式、日数を契約前に確認しておくと安心です。
判断の分岐は、「解約を申し出た日から、新しい体制で記帳を再開できるまでに何日かかるか」を業者に聞いてみることです。答えが具体的なら、解約時の手順が整っている業者です。曖昧なら、契約書に返却条件を明記してもらってから契約してください。
見積もり前に確認すべき5つのこと
見積もりを依頼する前に、自社の情報を整理しておくと、業者から届く金額の精度が上がり、複数社の比較もしやすくなります。
逆に、情報が曖昧な状態で問い合わせると、業者側は安全側に見積もるか、契約後に追加料金で調整するかのどちらかになります。
整理しておきたいのは、任せたい業務の範囲、月間の件数、現在使っているツール、税理士や社労士との分担、月次を締めたい期限の五つです。どれも数分で書き出せる内容ですが、この五つが揃っているかどうかで、見積もりの中身が変わります。
順に見ていきます。
1. どの業務を任せたいか
最初に決めるのは、外注したい業務の境界です。「経理全般」では見積条件が事業者ごとにばらつき、料金を正しく比較できません。記帳、証憑整理、請求書発行、支払準備、入金消込、経費精算、給与計算、月次締めを一覧にし、「任せる・社内に残す・相談して決める」の3つに分けます。
判断の順番は、①現在負担になっている作業、②ミスや遅延が起きやすい作業、③社内承認が必要な作業、④資格を持つ専門家へ依頼する作業です。たとえば記帳だけを任せても、請求、支払、入金確認は自動的には外へ移りません。支払実行や経費承認は内部統制の観点から社内に残し、データ作成までを任せる方法もあります。
各業務には、頻度、締め日、入力元、成果物、最終承認者も付けます。税務は顧問税理士、労務手続きは社労士、定型処理は経理代行という分担を明示すれば、重複料金や対応漏れを防げます。この業務表を各社へ同じ形で渡すことが、比較可能な見積もりを取る第一歩です。
2. 月間件数
業者が月額を算出するときの基礎になるのが、月間の処理件数です。記帳であれば仕訳数、請求であれば発行枚数、支払であれば振込件数、給与であれば従業員数が単位になります。この数字が曖昧だと、業者は多めに見積もるか、契約後に「実際の件数が想定を超えたので単価を見直したい」と言われることになります。
仕訳数を把握する方法は、会計ソフトを使っているなら仕訳帳を月別に表示し、直近12か月分の行数を書き出すのが確実です。ソフトを使っていない場合は、銀行口座の入出金件数、クレジットカードの明細件数、現金で支払った経費の枚数、発行した請求書の枚数を月ごとに合計すると、おおまかな仕訳数の目安になります。
件数を伝えるときは、平均値だけでなく、最も多い月と最も少ない月も一緒に伝えてください。多くの料金表は件数の区分で段階が決まっており、平均が区分の上限近くにある場合、繁忙月は必ず超過します。超過月が年に何回あるかを業者と一緒に確認できると、後の認識のずれを防げます。
あわせて、件数の数え方を業者に確認してください。複合仕訳を1件と数えるか行数で数えるか、カード明細を1明細1仕訳とするかで、同じ取引量でも件数は変わります。この確認を先にしておくと、複数社の見積もりを同じ基準で並べられます。
3. 現在使っているツール
現在使っている会計、請求、経費精算、勤怠、給与、銀行連携のツールを一覧にして伝えます。ツールが対応済みなら既存環境を継続できる可能性がありますが、未対応ならCSV加工、二重入力、システム変更が必要になり、初期費用や月額に影響します。単に製品名だけでなく、契約プラン、利用人数、連携状況も共有しましょう。
確認項目は、①各ツールの名称とプラン、②データ連携の方法、③管理者権限を誰が持つか、④ライセンス追加費用、⑤移行対象となる過去データです。会計ソフトと銀行口座が連携済みでも、請求や経費精算が別ツールなら、データの受け渡し工程が残ります。紙、PDF、メール添付など証憑の入口も整理が必要です。
新しいツールを提案された場合は、導入費だけでなく、社内教育、既存データ移行、解約後の閲覧可否まで確認します。freeeを利用している会社なら、freeeの認定区分や運用経験も選定材料になります。たとえば4つ星認定の支援先であれば、製品理解を確認する一つの客観材料として使えます。
4. 税理士・社労士との分担(顧問税理士はそのままでよいか)
経理代行を検討するときに、「今の顧問税理士との契約を切らなければならないのか」と心配される方が多いですが、その必要はありません。経理代行業者は日々の記帳や月次の締め、請求・支払の実務を担い、税理士は決算・申告と税務相談を担う分担が一般的です。顧問税理士はそのままで、その手前の実務だけを経理代行に任せる形が最も多い組み合わせです。
見積もりの前に整理しておきたいのは、現在の税理士がどこまでやっているかです。記帳も税理士事務所に任せているなら、経理代行を入れることで顧問料が下がる可能性があるため、税理士側に確認してみる価値があります。
社労士についても同じです。社会保険や労働保険の手続きは社労士の独占業務なので、経理代行業者が給与計算を担う場合でも、手続きは社労士が行います。給与計算のデータをどの形式で社労士に渡すかを決めておく必要があります。
確認したい分岐は、業者側に税理士や社労士がグループ内または提携先として存在するかどうかです。存在する場合、記帳から申告、給与計算から社会保険手続きまでを一つの窓口で調整できます。ただし、既存の税理士・社労士を変えることが契約の条件になっていないかは確認しておいてください。変更を前提としない業者であれば、今の顧問関係を維持したまま実務だけを移せます。
5. いつまでに月次を締めたいか
月次をいつまでに締めたいかは、必要な人員と料金を左右します。「翌月中」ではなく、「翌月5営業日まで」「毎月10日まで」のように期限を具体化しましょう。早い締めを求めるほど、証憑回収、質問回答、勤怠確定、請求・入金情報の共有も前倒しにする必要があります。代行先だけで期限を短縮できるわけではありません。
見積もり前に、①希望する月次完了日、②社内から資料を渡せる日、③不明点へ回答できる担当者、④締め後の修正ルール、⑤経営会議や税理士へ渡す期限を整理します。たとえば10日締めを希望しても、社内の経費承認が15日なら工程が成立しません。資料提出期限と代行先の処理日数を逆算し、現実的なスケジュールを作ります。
通常月だけでなく、決算月や繁忙月にも同じ期限を守れるか、遅延時の扱い、特急対応の追加料金も確認します。必要なのが正確な帳簿作成だけか、経営判断に使える早期月次なのかを明確にすると、過剰な短納期費用を避けながら目的に合う見積もりを選べます。
相見積もりを比較する手順と相談前に整理しておくこと
相見積もりは、同じ条件を各社へ渡して初めて比較できます。表示月額だけを並べても、業務範囲、件数上限、専門家報酬、契約条件が違えば判断を誤ります。自社の業務・件数・ツール・専門家との分担・月次期限を先に整理し、初年度と平常年の総額を同じ表で比べましょう。比較条件を事前にそろえることが、判断の第一歩です。
見積書で必ず並べて比べる項目
複数社から見積もりを取ったら、月額の数字だけを横に並べるのではなく、同じ項目を同じ順番で表にして比べます。見積書の書式は業者ごとに違うため、自社側で比較表を作らないと、範囲の違いが金額の違いに埋もれてしまいます。
並べる項目は次のとおりです。まず基本料金と、そこに含まれる業務の一覧。記帳・月次・請求・支払・入金・給与のそれぞれについて、含まれるか、別料金か、対象外かを三択で記入します。次に件数の前提と超過時の単価。
三つめが初期費用と最低契約期間、解約条件。四つめが繁忙期の別料金で、決算補助、年末調整、法定調書の有無と単価。五つめが月次の締め日と納品物の形式。六つめが対応ツールで、自社の会計ソフトをそのまま使えるか。
七つめが税理士・社労士との分担で、既存の顧問を維持できるかです。
この表ができたら、直近1年の実績をあてはめて年間総額を各社ごとに計算します。月額が最も安い業者が、年間総額でも最も安いとは限りません。
表を埋めていく過程で、見積書からは判断できない項目が必ず出てきます。そこが業者に質問すべきポイントです。比較表を作っても判断に迷う場合は、自社の件数・ツール・分担を整理した状態で相談してもらえれば、見積もりの読み方から一緒に確認できます。
自社の件数・ツール・分担を先にまとめる
相談前に用意する情報は、①任せたい業務、②月間件数、③現在のツール、④税理士・社労士との分担、⑤希望する月次期限の5つです。件数は仕訳、請求書、振込、経費精算、従業員を分け、平均月と繁忙月の両方を示します。業務一覧には、社内に残す承認と代行先へ渡す作業も明記します。
見積書を受け取ったら、基本料金、初期・移行費用、件数上限と超過単価、オプション、最低契約期間、解約条件、データ返却、税理士・社労士報酬を横並びにします。初年度総額と平常年総額を算出し、安い料金表ほど「含まれないもの」を確認してください。顧問税理士を変えずに依頼できるか、既存ツールを継続できるかも重要な比較点です。
BACK OFFICE LABは福岡を拠点に全国オンラインで相談でき、グループの税理士・社労士との連携にも対応しています。freee 4つ星認定の知見も踏まえ、現在の分担を維持した案を含めて整理できます。まず5項目を持ち寄り、金額ではなく見積もりの範囲と条件を一緒に読み解くところからご相談ください。
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